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輪島塗の製造工程
漆

漆掻き(うるしかき)
 漆の木の幹に目切り鎌で傷を付け、そこからにじみ出てくる漆を一滴ずつ採りべらで集めて漆筒に入れます。1日150〜300本以上もの木を掻くこともあります。採取できるシーズンは6月下旬から10月まで。1本の木からは200グラム程度しか採取できず、現在は中国などからの輸入漆が中心ですが、日本産の漆は高価ですが上質で不可欠なものです。
漆掻き
漆掻き(うるしかき)
湯燗(ゆかん)
 漆の木から採取したままの漆を荒味漆(あらみうるし)と言います。荒味漆には木の皮など異物が混じっているため、これをろ過します。まず、電気ヒーターなどで沸かしたお湯にひたしてある鍋の中に、漆を入れて暖め、粘度を下げます。
湯燗
湯燗(ゆかん)
ろ過
 暖まった漆に綿屑を入れ、遠心分離機にかけます。綿屑は漆に混じった異物を吸収し、漆と分離します。こうしてできあがった漆は25〜30パーセントの水分を含み、生漆と呼ばれています。この湯燗からろ過までの一連の作業を漆こしとも言います。
ろ過
ろ過
くろめ
 生漆(きうるし)に熱を加えて含んでいる水分を蒸発除去します。加熱脱水することで漆の酸化が進み、全体に黒ずんでくるため、この作業は「くろめ」と呼ばれています。くろめの方法には、日光を利用する「天日(てんぴ)ぐろめ」と、電力を利用した「機械ぐろめ」の2種類がありますが、現在は天日ぐろめを行うところはほとんどなく、大半が機械で処理されています。
くろめ
くろめ
なやし
 漆の成分を均一にし、乳化している粒子を細かくするために、かき混ぜて練りあげます。この作業のことを「なやし」と言い、漆に艶やとろみが生まれます。乾いた後の漆に光沢を与え、肉持ちを良くします。生漆を塗った漆器は2〜3年で変化しますが、くろめやなやしなどの精製作業を施したものは何百年も変化しないのです。


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