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「最高レベルの漆芸技術を少人数で徹底的に指導し、後世に伝承したい」。わが国における漆芸の第一人者で、文化勲章を受章し、人間国宝にも認定された故・松田権六(ごんろく)氏(石川県出身)の呼びかけで、昭和42年(1967)に設立したのが、石川県立輪島漆芸技術研修所です。重要無形文化財保持者(人間国宝)を主任講師に迎え、輪島塗だけでなく、日本が世界に誇る漆芸技術のすべてを伝承するための研修機関で、授業料、教材費は無料です。 同研修所には、普通研修課程と特別研修課程があります。普通研修課程は、そ地科、きゅう漆科、蒔絵科、沈金科の4科からなり、定員は各5人。年間授業日数は92日で、研修期間は3年間です。この課程に入学するためには、基礎技術を修得していることが条件で、事業所に勤めながら、また、親方に就いて仕事を覚えながら通う人もいます。すでに職人として独立している人も、さらに技術を磨くために入学することが珍しくなく、輪島塗の技術レベルの向上に貢献してきました。 昭和60年(1985)から設けられた特別研修課程には専修科があり、定員は10人。年間授業日数は180日で、研修期間は2年間です。こちらは、漆芸の基礎技術を持たない初心者向けの課程です |
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研修は、いずれも作品制作を通じながらマンツーマンで行われます。また、漆器がどんなシーンで使われるか学ぶため、お茶やお花、書道の授業も取り入れたり、ものづくりの心、仕事に臨む気持ちを学ぶため、漆芸以外の人間国宝による特別講義も授業に組み込んでいます。 後継者不足と言われる素地についての技法を学ぶそ地科では、素地に関心を持ってもらえるよう挽物(ひきもの)、ろくろに重点を置くなどカリキュラムづくりにも工夫しています。 平成10年(1998)までの卒業者数は460人で、内訳は、そ地科12人、きゅう漆科97人、蒔絵科142人、沈金科84人、専修科125人となっています。卒業生の出身地の内訳は、石川県281人、県外169人で、イギリス、中国など外国からの研修生も10人います。卒業生の活躍ぶりも目覚ましく、日本伝統工芸展47人、日展18人、その他の各種展覧会(中央展)100人の入選者を輩出しています。 また、昭和45年(1970)に開校した石川県立輪島実業高等学校では、インテリア科の中に、輪島塗の基礎技術を教える専門のコースがあります。地元工芸界の専門家の実技指導を受けて取り組んでいる「卒業制作展」では、レベルの高い作品が出品され、これまで卒業生の約半数が輪島塗業界に進んでいます |
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