江戸期時代に行われていた染めの工程は、改良されて現在に至っています。
そこで、現在行われている染めの工程をご紹介致します。取材先は、加賀小紋染の第一人者の染色作家「坂口幸市」さんです。
江戸時代の小紋は、加賀藩の武士の裃として需要が多かったもので、単色の非常に細かい模様です。なお、加賀小紋には、この伝統的な単色の小紋と、小さい模様で多色使いの型友禅と呼ばれる小紋があります。どちらも、型染という技法です。型染は、型紙を用いて模様部分を糊防染して地染めします。模様の大きさによって、小紋・中型(形)・大紋と分けられていますが、ここでは、小紋より図柄の大きい中型の型紙を用いて染めています。中型(形)は、布団や浴衣に用いられていましたが、現在は、浴衣の染色技法として知られています。
■板張り
樅(もみ)などの木で作った小紋板にあらかじめ薄い糊を塗って乾かしておきます。
中には江戸時代から使われている板もあります。この板に、あらかじめ薄い糊を塗って乾かし、露を吹き付けます。刷毛で全体に水分与え、白生地を乗せ、貼り付けます。
■型付け
友禅糊と染料を混ぜ合わせた目糊を「駒べら」で糊の層の厚さを均等にしながら塗っていきます。型紙がずれないための「合い星」という目印に合わせながら、模様を送っていきます。
この型紙は、和紙を張り合わせ、文様を細かく彫り貫いて作ります。加賀でもこの型紙が作られていましたが、型紙の産地としては伊勢の白子が有名です。
熟練した職人たちの手から生み出されるさまざまなデザインは、人間の手仕事による無限の可能性を感じさせてくれます。
板の表裏両面に布をぴったりと貼り付け、型紙を移動させて染めていくため、表から裏につなぐ際に、どうしても「型つぎ」という継ぎ目ができてしまいます。
その継ぎ目も分からないぐらいに染めていくのが、染め職人たちの腕前。

表からだけではなく、裏からも同じ型で染めるという、手間暇のかかる染め方もあります。
■地染め
型付けされた生地に、今度は地糊(色糊)を均一に塗っていきます。すると目糊の部分は目糊の色に地糊の部分は地糊の色に染まります。色糊が擦れたり他に付着するのを防ぐため、おがくずが使われます。 |
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■蒸し
生地を蒸し箱に入れ、約50〜60分ほど蒸して染料を定着させます。 |
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■水洗い
生地が蒸し上がると染料が定着します。
必要が無くなった糊やおがくずをきれいに洗い流します。
糊を洗い流したところが染まらずに白く模様として残るのです。
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■湯のし
水洗した生地は、縮んだり、しわが寄っていたりするので、蒸気を当てて伸ばします。
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