沈金猫文「けはひ」飾筥 (ちんきんねこもん「けはひ」かざりばこ)
昭和38年 1963
幅13.9×奥行26.8×高6.2
石川県立美術館
楕円形のいわゆる小判型の箱の蓋表に、何かの気配を感じた猫の一瞬の動きを見事に凝縮したものである。漆黒の地に、ひげとまつ毛以外はすべて点彫りで表されている。作者の猫好きはよく知られており、それだからこそこのような微妙な猫の一瞬の姿勢をとらえることが出来たのである。また、体毛や尾などの表現はまさに沈金ならではのものといえよう。作者の技量が全面に冴えわたった本作品は、代表作と呼ぶにふさわしい。
(石川県立美術館優品図録・石川県立美術館)
|